腹帯の巻き方・選び方

帯祝いでは腹帯を巻いてお祝いします。そして、神社で安産祈願をして、腹帯にお祓いをしてもらいます。そもそも腹帯をなぜ巻くようになったのでしょうか？だれが巻けばいいの？そして、腹帯はどのように巻けばいいのでしょうか？このページでは、腹帯の巻き方についてわかりやすく説明しています。また腹帯の種類やその選び方、入手方法についてもまとめています。

腹帯を巻く理由

腹帯をどうして巻くのでしょうか？それは、妊娠して大きくなったお腹を守るためという理由があります。大きくなったお腹を支え、ママの体と赤ちゃんを守ります。またお腹に巻くことで、腰痛防止や冷え防止にもつながりますので、実用的な儀式ともいえます。

腹帯を巻くことの由来は古事記の記述までさかのぼります。神功皇后が三韓征伐に赴いた際に、お腹の中に身ごもっていた応神天皇を守るために、石を帯の中に巻きつけたということが書かれています。その戦いの後、無事に帰って出産をしました。これが腹帯の起源とされています。

偶然なのかどうかわかりませんが、この神功皇后の名前が「息長帯日売命（オキナガタラヒメノミコト）」と「帯」という漢字が含まれているのも興味深いことです。

なお、この腹帯を巻いて安産を願いお祝いをする儀式を「着帯式」と呼びます。帯を巻くことそのものは「着帯」と呼びます。

腹帯はだれが巻く？

正式には、子供のいる夫婦にお願いして腹帯を巻いてもらいます。この巻いてもらう人を「帯親」と呼びます。もっというと、この「帯親」の夫婦の女性に巻いてもらうのがしきたりです。

ただ、慣習によっては夫が巻くというところもありますし、最近ではこのしきたりに沿って腹帯を巻くことは少なくなっているようです。

病院や妊婦のためのイベントで腹帯の巻き方を教えてくれることも多くなり、儀式的な意味は少なくなり、妊婦のママさん自身が巻くことも増えています。

とはいっても、お腹の大きい妊婦さんが、ひとりで巻くのは大変です。夫婦で協力して一緒に腹帯を巻くのが理想かもしれません。

腹帯の種類と選び方

腹帯は大きくわけて3つの種類があります。といっても一般的に「腹帯」と呼ばれるのはさらしタイプの「岩田帯」のことを指します。それでは、それぞれの腹帯の特徴について確認しましょう。

さらしタイプ（岩田帯）

昔ながらのいわゆる「ザ・腹帯」にふさわしいのが、このさらしタイプの「岩田帯」です。通気性もよく、肌への負担も少ない。多少の圧迫感はあるものの、それが逆に安定性とつながっており、サイズ調整も柔軟に可能です。一番理想的な腹帯といえそうですが、巻き方が少し難しく手間がかかります。

でも、帯祝いというチャンスに挑戦してみたいという方もおられることでしょう。安産祈願の神社でもらえることもあるのはこのさらしタイプの腹帯です。また、このタイプの腹帯でなければ、神社ではお祓いしてもらえない、というケースも稀にあるようです。

腹巻きタイプ

ネーミングどおり腹巻きの形状をしていますので、着脱がとても簡単です。また締めつけ感も少ないです。ただ素材によっては通気性が良くない場合もありますので、注意しましょう。「妊婦帯」と呼ばれるのが、この腹巻タイプの腹帯になります。

ガードルタイプ

ガードルタイプの腹帯は、お腹を支えてくれる安定性がウリ。妊娠中とはいえ、動きやすいのも特徴です。腹巻タイプと同様に、使われる素材や形状によっては通気性悪く、蒸れやすいのが難点です。

腹帯（岩田帯）の巻き方・手順

1、2つ折りにして幅を半分に、端のほうから巻いていきます。輪になっているほうが下になります。

2、「寿」の文字が入ってるものは、文字が正面にくるようにしてお腹を一巻きします。

3、１周巻いたらお腹の前で帯に手を入れて折り返します。

4、少しずつ下方向にずらしながらお腹の前で折り返し巻き続けます。目安は３回ほどです。

5、余った巻き終わり部分は目立たない背中側の帯の上部にはさんだり、下から通すなどして、固定すればできあがりです。

腹帯の入手方法

ママさんの実家側から送られることがいまでも多いようですが、特にしきたりはありません。自分で買ってもまったく問題ありません。デパートや赤ちゃん専門店等で買うことができると思います。安産祈願で有名な神社でも購入できることがありますし、神社の安産祈願の時にさらしの腹帯をもらうこともあります。

最近は、ネット通販で自宅にいながらにして、簡単に買うこともできるようになりました。時間のない人は通販が便利でしょう。腹帯は妊婦用のアイテムですので、サイズはゆとりをもった自由度の高いものになっているものと思われます。さらしの場合は、特に巻くだけですのでサイズの心配はいりません。